植物の持つ比率を可視化する作品を制作した。 植物の美しさには、色の鮮やかさ・花弁の形・質感や触れたときの温度など、様々な要因がある。中でも「比率」に着目し本物の植物を用いて制作した。 植物の枝分かれする部分を直角に折り曲げ、画用紙に接着する。枝分かれ部分で直角に折り曲げることをルールに、枝を摘みとって自分なりの場所に配置し直すことなどはしていない。 植物の美しさを再現する方法に悩み、生物だからこその時間の制約に苦しみ、短い期間でも自分なりに植物に向き合った。植物の力をストレートに感じさせる作品になったと思う。ただ、作品制作を通して感じたのは比率がもたらす美しさだけでなく、植物の長い歴史や小さくも確かな存在感、個体それぞれの愛おしさには敵わないという気持ちだった。