心の流転(記憶が光に照らされるとき)

シュ ナン

揺らぎ、そしてぼんやりとしている。それは人間にとって自然で原始的 な状態なのかもしれない。光が定義された境界を曖昧にするとき、人 は本当の自分(素)に出会い、遥か遠く懐かしい過去の記憶に触れる ことがある。 過去が再理解され、受け入れられるとき、追憶と別れを愛おしく思え るようになる。心の奥底から新たな力が生み出される。 何かを見て懐かしいと感じるとき、もしかするとそれは前世の記憶か もしれない。けれど、一生という区切りがある中では、前世の事を思い 出すことはできない。もし、前世と今の人生の境界が曖昧になれば、 それらの記憶に出会えるかもしれない。