人の目や脳は、文字の順番が入れ替わっていても読むことができるというタイポグリセミア現象を知った時、絵を見る際も人は少しの情報しかなくても描いてあるものが何か認識できるのではないかと考えた。 そこから着想を得て「集積」をテーマに、人が一度は見たことがあり、無意識に認識しているモノを選び、モノが持つ質感、奥行き、色全てを排除したグラフィック作品を制作した。 シルクスクリーンで刷り、インクを重ねることによって、物理的な厚さができ、重なりや、重なることによって生じる隙間の美しさをより感じてもらえるようにした。