わたしは自分の「姿」をみることができない。目を閉じて内側で感じているわたしの姿は曖昧で形に触れることができない。だからその存在を自分の目の前に現し、置いて、みてみたかった。自分の身体を石膏で複製し、かたちを削っていく。削られたかたちは内側に向かい、わたしであるはずなのに自分の姿から離れていく。現れた存在はわたしなのか、あなたなのか、物質なのか。わたしの姿は自分ではみえないのかもしれない。内側で感じることはできるけど、みえない。